問題
解説
分数とは、「あるものを分けた数」のことです。分数のたし算・ひき算ができるのは、同じ分け方をした数(分母が同じ数)のときだけです。
なので、12 + 13 = 25 とはなりません。2つに分けた数(分母が 2 の数)と、3つに分けた数(分母が 3 の数)を、そのままたし算することはできないからです。
分数のたし算・ひき算をするときは、通分して、分母を同じにします。
正しい計算は、12 + 13 = 1 × 32 × 3 + 1 × 23 × 2 = 36 + 26 = 56 となります。
通分のしかた
通分する(分母を同じにする)ときは、まず、分母の最小公倍数を考えます。そして、分母に、最小公倍数になるような数をかけます。このとき、分子にも同じ数をかけます。
分数では、分母と分子に同じ数をかけても、分数の大きさは変わりません。
たとえば、12 の分母と分子に 3 をかけて、1 × 32 × 3 = 36 にしても、分数の大きさは 12 のまま変わりません。33 をかけることは 1 をかけるのと同じことだからです。
分母だけにかけたり、分子だけにかけたり、分母と分子にちがう数をかけたりしてはいけません。
最小公倍数を考えなくても通分はできますが、なるべく小さい数にしたほうが、後の計算がやりやすいです。たとえば、12 の分母と分子に 3 をかけて、1 × 32 × 3 = 36 にしても、分数の大きさは 12 のまま変わりません。33 をかけることは 1 をかけるのと同じことだからです。
分母だけにかけたり、分子だけにかけたり、分母と分子にちがう数をかけたりしてはいけません。
例1 56 と 78 の通分
56 と 78 の分母を、6 と 8 の最小公倍数 24 にします。
56 は、分母に 4 をかけて 24 にして、分子にも 4 をかけます。
56 = 5 × 46 × 4 = 2024
78 は、分母に 3 をかけて 24 にして、分子にも 3 をかけます。
78 = 7 × 38 × 3 = 2124
ということで、56 と 78 を通分すると、2024 と 2124 になります。
例2 56 と 79 の通分
最小公倍数がすぐにわからないときは、相手の分母をかけます。
56 は、分母にも分子にも、相手の分母 9 をかけます。
56 = 5 × 96 × 9 = 4554
79 は、分母にも分子にも、相手の分母 6 をかけます。
79 = 7 × 69 × 6 = 4254
ということで、56 と 79 を通分すると、4554 と 4254 になります。
※大きさをくらべるときは、これでOKですが、通分して、たし算やひき算をしたときは、その答えを約分します。
例3 34 と 78 の通分
34 と 78 の分母を、4 と 8 の最小公倍数 8 にします。
34 は、分母に 2 をかけて 8 にして、分子にも 2 をかけます。
34 = 3 × 24 × 2 = 68
78 はそのまま、ということで、34 と 78 を通分すると、68 と 78 になります。
例4 3 と 4/5 の通分
整数を分数で表すと 整数1 なので、3 は 31 です。
なので、31 と 45 の分母を、1 と 5 の最小公倍数 5 にします。
31 は、分母に 5 をかけて 5 にして、分子にも 5 をかけます。
31 = 3 × 51 × 5 = 155
45 はそのまま、ということで、3 と 45 を通分すると、155 と 45 になります。



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